VARDAR
Skopjeを流れる河
2003年12月17日
雪がちらついてます。 風花。
今年もあと2週間ですねえ。 信じられない。 2003年、どーいう年でしたか?
あたしゃーなんだかパッキングばかりしてたよーな気がしますよ。 3月にカンボジアを出たでしょ。 その前には短期でバンコクに2回くらい行ってたでしょ。春は日本でしょ。夏はドイツ。からマケドニア。 大荷物小荷物、まとめては開き、開いてはまとめ。
そして未だにうちにはダンボールが転がっておーる。
そうです、まだ家具が来てません。 師走も押し詰まっておるというのに同じ話題ですいませんねえ。
15日に完全納期! 完璧!絶対! って契約書が交わされた(って聞いた)はずなんですが、無効かい。 大家のおばさんが「契約書も作ったしお金も払ったから大丈夫よ!」って自信満々だったんだけど。
一応台所はなんとかなりましたよ。 それは、認めよう。 でも後来たのは机ひとつと、小ダンス一つ。
早く大型クローゼットと他のタンスと本棚と、お風呂場の棚一通りをよこせー。
机一つあったって、収納には大して役にたたへんでぇ。 分かっとるんかい。
そして、前回同様、電話もクルマもマダでーす。
この悠長さはナニ?
師走だし、もうすぐ休暇だし(つまり益々モノゴトが動かなくなる)って焦っているのは日本人のわたくし、一人だけ。 なにか、カタツムリの大群の中で一人駆け足をしているアリのごとき心境でございます。 周りはのろのろーゆるゆるー。 いや、この動かなさはカタツムリというよりはナマコと言っても過言ではありますまい。 でもねナマコって
棒でつつくと
ぴゅっ
って海水? おしっこ? 出すんですよ。 それだけだけど。
ああサンタさん、お願いですからこの国の人たちの頭に「簡便・迅速」という概念を突っ込んでください。 正しい概念をお願いしますよ。
とまあ2003年最後の日々は一人駆け足で終わりそうな予感(いやだぁ)がしますが
サダムったら捕まりましたね。
あんなヒゲボーボーで口の中なんか見られてて、「情けないおやぢ」姿。
あれはイラク人向け広報なんですか? 鬼畜じゃなくて、ただのおやぢだよー怖くないよーって。
尋問には「しらない やってない」とか急にフランス語を喋ったりしてるとか。
裁判所の麻原みたいー。
やりたい放題だったのが捕まっちゃったら、もう馬鹿の振りするのが一番なんですかね? 馬鹿になったら過去が清算される訳でもないでしょうに。
でもほんと、これでイラクはどっちに向かうんでしょうか。 フセイン捕まったからって、アメリカ万歳、にもならないだろうし。 むしろサダムはもういない、だからアメリカもいなくなれ、かな?
いやーしかし、つくづく思いますね。 世の中はなんと偏見と誤謬に満ちているのかと。
自分の体験でしか判断できないじゃないですか、世界は。 というより、自分の体験知識で構築されてるのが「世界」であって、万人の「世界」の共通項は果たして在りや? という話になっちまいますね。
今家具や電話やクルマが来なくてみんなノロノロ!ってだけでマケドニアに対する評価がぐーっと下がってる自分を考えたら、アメリカ軍に親類縁者を殺されたイラン人、アメリカ憎しになるのも当然です。 殺しあってるパレスチナ人とイスラエル人。 セルビア人とアルバニア人。
自分は周りの誰も殺傷されてないし、肉体的な暴力もあっていない。 で
でもXXXX人だって良い人はいるのよー、全体を憎むのは違うでしょー
なんて、説得力ないよなあ。
どうなんしょ?
そういう悲惨さを体験しないで世界平和のお念仏を唱えるのはなんだか片手落ちっすか?
ナニ言ってるのかまとまりがなくなってきましたが
一族皆殺しにされても、家具が来なくても、好きな人に振られても、受験に失敗しても、ダイエットでケーキが食べられなくても、仕事で大ミスしても、後ろの車に無理な追い越しされても、リストラされても、バナナの皮踏んでこけても
個人的にはみんな「不幸」を感じるんですよね。 いや、追い越しは「怒り」かもしれん。
「あなたより不幸な人は沢山いるのよ」
って慰め方、あれは間違ってますな。 不幸の外観は測れるかもしれないけれど、不幸の感情は個人のモノですからねえ。 何不自由なさそうな人が鬱になることだってあるじゃないですか。 子供が自分の大切なおもちゃを無くしたら、世界最大の個人的不幸だろうし。 その慰め方が通じるのなら、例えば結婚式で笑顔満面のお二人に
「あなたより幸福な人は沢山いるのよ」
って言えちゃう。 きゃー。
あらあら年末だってのになんだかヘンな話になってきましたが 簡単に言うと
世界のありとあらゆる不幸を経験してからじゃないと
他人の不幸をとりなし顔で語る資格はないのではないか? (無理だろ)
と思ったのと
でもやっぱり自分の気持ちとして嫌なもんは嫌なんだよー、凡人だからさ、やっぱ早く家具よこせよ約束したんだからよ(まだ言ってる)
ってお話でした。 すまんね、つまらなくて。
ぺシャワール会ものぞいてみてください。アフガニスタン難民を助けています。月に2000円で、お腹が一杯になるんです。
とはいえ、なんだか途上国への援助って、もうやめたら・・・と思い出しているわたくし。 カンボジアも、アフガニスタンも。 貧者を見殺しにするのか? という声もありますが、なんだか脱力しちゃいますがな、その「援助」がどこに流れていくかと見聞きすると。 実際に役に立つモノは送っても政府が喜ばず、歓迎されるのはどうにでも途中でごまかせる援助金とか、大型プロジェクト、とかそんなんばっか。
援助されて当然って顔するな! 自分で立て! 働け! ベンツなんか乗ってるな! ってよく思うんですけどね。
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