Phimeanakas, diary in Cambodia

PHIMEANAKAS。かの有名なアンコール遺跡群の一つ。
「天上の宮殿」あるいは「空中楼閣」

3月14日

銀行で預金を下ろしてたら。窓口手続きが長いんですわ、ここ。あ、でも日本でだってATMを使わず窓口で預金引き出ししたら同じようなもんかもしれないんで、それはいいとして、椅子に座ってぼーっとしていた私。12日に新しいビルに引っ越したばかりの銀行で、ガラス張りのドアも明るく入りやすい雰囲気（というよりは、人を騙しそうではない銀行の雰囲気）のせいか、両替目的の外国人も沢山出入りしてます。バックパッカーらしき人間も多数。で、当然いました、日本人。最初の日本人は30代？　ちらりと目が合うか合わないかのうちに彼は去っていきました。　二人目。　茶髪の男の子。大学生か、フリーター、まあ２０そこそこの感じ。顔並、体並、服ちょっとサイケなバックパッカー志向。銀行に入ってきて、何かを探してうろうろ。それを見て、カンボジア人の銀行員が"Can I help you?" 　そこでフリーター氏（と勝手に決める）「あー、I want to send money...じゃなくって、えーっと、I want money!」　　うう。　そら誰だってお金は欲しいが。　

銀行員は点目になってどこかにいっちゃうし、彼は取り残されて1人で笑ったりうーん、困ったなあなんて言ってるし、捨て置こうかと思ったけれどつい声をかけてしまった私。「どうしたの？」

「ここの銀行にお金送れるんだよね、地球の歩き方に書いてあったんだけど、お金、送れるの？　日本領事館宛てにすると手数料かからないのかな？　それ、出来る？」

モノを順序だてて喋れ。初対面の親切な女性にタメ口きくな。あたしがナンでも知ってると思うな。頭悪いな！　この時点で声をかけたことを後悔する。

日本にクレジットカードを忘れてきたお陰で一人旅の途中所持金不足となり、ここプノンペンにある銀行あてに日本から送金してもらいたい、というお話で。

英語が喋れないまま一人旅するんなら、もう少し準備と覚悟をしてこい。ま、言葉も出来ないままお金も不足する旅行というのは、経験値が上がっていいかもしんないけどね。これぞ若者の旅！　

も、仕方がないから、その辺の人に聞いて（あたしがね）、送金受けつけしてる窓口まで連れてって、必要な情報を入手したのさ。その間でも「どうやって日本から送金するの？」（そんなこと日本の銀行で聞け）とか「この銀行の名前は？」（自分でメモしろよ。大体この銀行目指してきたんだろーが）

おまえの一般常識はどこにあるのだ？

といいたくなることばかり。最後に「どこで国際電話できるかなー？」「・・・どこに泊まってるの？」「あ、キャピトルホテルっす（バックパッカー御用達、とガイドで超有名な場所だ）」「じゃあホテルで出来るんじゃないの？」「あ、そーか」　・・・地球の歩き方にも、国際電話が出来る場所は言及されてるぞ。ちゃんと読め。

「あのさあ、もうちょっと、英語がんばろーよ。誰も助けてくれなかったら、どーすんの？」と思わず説教垂れてしまいました、わたくし。ああー、ババ臭。このわたくしが見ず知らずの他人に説教垂れるとは思わなかったぜ。トシかしら。　しかし、日本の将来を危惧してしまったもんな。　親の世代も悪いのだろーが、これからどうなっていくんざましょ、ニッポン。

誤解の無いように書いときますが、一概に外国語が出来ないのがイカン、というのではないのよ。言葉が出来ないのならそれで、それなりの準備をしてこい、というのであります。最低限のサバイバル会話くらいはシュミレーションしておくとか、言葉が通じないまま旅行して、最悪野垂れ死にしてもいい覚悟とか、さあ。いまどき水杯を交わして出る旅なんぞ殆どありそうにないけれど、でも非日常の空間に出るんですからね。（ついでにいうと、言葉の出来る知人友人をこき使わないように。使うのなら通訳として報酬を支払うなり、感謝の気持ちを表すなりするよーに）

私は他に用事もあるこったし、銀行の出口で「じゃ、もう大丈夫ね？　気をつけて」と彼に他の要求の隙を与えずに、待たせてあった運転手付きの車（イヤミだろー）にさっさと乗って去ってしまったのでありました。　おほほ。　あとから彼「親切な人にあった」なんて思い出さないだろうな、私のこと。「説教垂れて、車があるのに俺のこと置き去りにしやがった」くらいなもんでしょー。　いいのさ、それで。情けは人のためならず、であります（このフレーズ、意味を誤解してる人が多いみたいね、最近。確信の無い方は辞書で確認を）。

しかしなあ。在外日本公館（及びにそこに勤務される方々）には、あまり信頼感の無い私ですが、送金手数料15ドルだかを節約するために、公館宛てに送金して欲しいと頼む人間やら、そんなん沢山いたら、やっぱ、うんざりするわな。と、少し同情。　でも、やっぱ基本は人の心知らずだぞ、彼ら。この前のえひめ丸の沈没後の対応も、かなり遅かったうえに不親切だったそうじゃないか。「それほど深刻な事態ではない」とかさ。

も、今更官僚及び政治家の方々にナニをいっても無駄か。

閑話休題

先日テニスシューズがプレイ中にぶっ壊れましてな。キュラソーと、キュラソー・カンボジア間の移動コンテナ内と、カンボジアと、いずれも熱暑酷暑の中で保管されていたため、ソール及びかかと部分のゴムが劣化。ハードコートでダッシュかけたら、いきなり「めり、ぺり」とかかと部分から一気にはがれて、内部のエアクッションもぶっ飛んだ。ああー。

そこで翌日マーケットにて靴を購入。テニスシューズ？かちょっと疑わしいけど、7ドル。靴の横には｢訴えられないようにしとくけど、誰か勘違いしてくれないかなー」的マークが貼りついてます。偽ナイキ。というよりは、えせナイキ。ナイキマークの端っこに割れ目が入ってんの。日本じゃこんなの恥ずかしくて履けないが、カンボジアで誰が気にするというのでしょー。

でもマーケットでは、GAPやNIKEのB級品（？　或いは横流れ）が手に入ります。Tシャツなんか２ドル程度でっせ。フリースや、結構いけそうなパーカーなんかも売ってる。いいぞいいぞ。他にも中国シルク刺繍入りジャケット４ドルとかね。うひひひひ。

そのうち「プノンペンでお買い物」ページを画像入りで作ろうと計画中。頓挫しないよう祈ってくだされ。

今日からちょっと行間を広げてみました。どうでしょう。